情報化・IT活用

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2020/4/2

中小企業でもAI活用はできる!数億円の売上を実現するAI導入

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イノベーションを起こす、まだ世の中にない画期的な製品を生み出す、それが世界中の人々に受け入れられる・・・

そういうことが自身で実現したら素晴らしいですね。
しかし今、周りを見渡してみると、必要なものは十分揃っているように思えます。「無いものは無い」という訳ではありませんが、かなりそれに近いです。ごく一部の人しか必要ないものはビジネスには厳しいでしょう。それではこの先イノベーションは起きないかというとそんなこともありません。
今回は、中小企業でもできるAI活用について医療機器開発コーディネータの宮髙信之氏が解説します。

中小企業からのよくある質問

最近、生産性向上のためのAI活用という話をよく聞きますが、中小企業でも活用できるのでしょうか?活用の仕方や事例があれば教えてほしいです。

この質問に回答する専門家

宮髙 信之さん画像

中小企業庁ミラサポ専門家派遣 登録専門家

認定経営革新等支援機関 経営支援アドバイザー

医療機器開発コーディネータ

宮髙 信之

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目次

見出しアイコン中小企業のイノベーション

ゼロベースからイノベーションを起こすには、相当程度の研究開発時間や、実験試作費用が不可欠です。また、市場投入後の売れ行き・不具合発生にどう対応すべきかのシミュレーション等、準備も必要で、中小企業には難しいでしょう。
そこで、『昭和の機材をAIで生まれ変わらせる』という手法~Re:BIRTHプロジェクト~について述べたいと思います。

Re:BIRTHプロジェクトとは?
「Re:BIRTHプロジェクト」とは、『昭和の機材をAIで生まれ変わらせる』開発手法全般を指します。まったく何もないところから、イノベーションを起こすのは簡単ではありませんが、わたしたちの周りに『やや不便な機材』なら一部残っていると思います。それらをAIなどの先進技術を用いて生まれ変わらせよう、というプロジェクトです。

ネタを探し、付加価値を与えよう
周囲に『やや不便な機材』はありませんか。もう少し賢く(smartに)なってほしいと思うものはありませんか。それらの“ネタ”に付加価値を与えて、便利なものにしよう、という訳です。

まずはGoalの設定から
どのような付加価値を与えるか、Goalをイメージして、それを開発テーマの中心に据えて、計画立案を行います。 Goalや付加価値を事前に定義し、プロジェクトに参加してくれる人の間で理解・共有しておくことが重要です。

見出しアイコン中小企業でもできるAIを味方にする例 「~Re:BIRTHプロジェクト~」を実現するために

大企業や国の研究機関でなくてもAI活用はできます。ここでは、AI活用のアイデアについて、「街路灯」と「自動ドア」を例に取り上げて紹介します。

「街路灯×AI」
日本中、世界中に街路灯はありますね。
少し古いタイプの街路灯は、光を検知するCDSが作動し、暗くなると点灯/明るくなると消灯する単純な仕組みであり、明るさや色合いも一定です。
最近はLED灯が低価格化に伴って普及してきています。LEDは、電球と比較すると消費電力が少なく、地球環境問題からみてもCO2排出量を減らせます。また、LEDは半導体で作れますから、寿命が長いという特長があります。。これらを踏まえて価値を付加します。

LEDは白色だけでなく、赤、青、緑もありますから、組み合わせることで様々な色合いの照明を実現できます。
そこで、晴れの夜なら白い照明、雨や濃霧の夜なら黄色い照明、また、昼間でも集中豪雨等で点灯の必要がある場合にも、状況に適した安全な環境の提供ができるかもしれません。そこで、ON/OFFや色合いの調整にAIを使うことで、人が判断するような動作にして製品の付加価値を上げるのです。

需要面においても、「水銀に関する水俣条約」に伴い、有害物質を含む水銀灯の全廃が決まっており、水銀を含まない街路灯に設備更新しなければいけません。街路灯には今、代替需要があるのです。
仮に、現行の街路灯の価格が1万5千円、AIを内蔵した新型の街路灯が2万5千円とすれば、AIによって1万円の付加価値が生み出されたことになります。
さらに街路灯ですから、ある地域一帯の1万台を設備更新したい、といったB2B取引になると考えられ、1台2万5千円の商品が1万台ならば2億5千万円もの売上になります。さらに別途保守契約もあり得るでしょう。設備更新のため、売上台数も現状から予測ができます。新商品の市場投入のときのように、いくつ売れるか見当がつかない、ということもありません。

「自動ドア×AI」
少し古いタイプの自動ドアのセンサーは、感知エリアに人が入ったらドアを開く命令を出し、その後閉じます。閉じる途中で人がドアとぶつかりそうになったりした場合、再度開くなど危険を回避する動作をします。
しかし、健常者を前提とした自動ドアのセンサーでは、高齢者やベビーカーを押すお母さんや車椅子の人をうまく検知できず、しばしばドアとぶつかりそうになりします。ドアの前を人が通り過ぎるだけで開閉することもあります。
このような「無駄開き」によって空調温度が変化したりしますから、ここにAIを活用して、自動ドアの開閉制御をもう少し賢く(smartに)できないかを考えます。
つまり、検知エリアに人が入ってからドアを開く命令を出すのではなく、ドアの中に入ろうとする人をいち早く発見し、その人の移動速度から、AIが最適なドアの開閉タイミングを指示するのです。それはまるで老舗ホテルのドアボーイのような所作を体現し、おもてなしの心を持った自動ドアを実現します。
しかし、自動ドアのビジネスは受注生産型ですから、まとまった台数の発注はないでしょう。そこで、自動ドア開閉ユニットを各メーカーのドアと接続できるような工夫をしておけば、販売台数の上積みの可能性が生まれます。

このような発想をしてみると、意外以外と身近なところにAI活用ビジネスのネタが見つかると思います。

見出しアイコン「~Re:BIRTHプロジェクト~」を実現するために

「中小企業でもAI活用ができますか?」というご質問ですが、前述の例のように少しモノの見方を変えてみると、ネタが見つかるかもしれません。
AIそのものは専門家に依頼するとしても、AI活用できるネタを探すのは、これまで長年技術やノウハウを蓄積してきたみなさん以外にいません。
また、すべて自前で揃えることにこだわる必要はないと思います。変化の激しい現代、ビジネスチャンスはみなさんを待ってくれません。
AIに詳しい人が社内にいなければ、外部人材として活用する等、これまでとは違う専門家とのコラボレーションをする機会が増加するでしょう。
しかし、みなさんがしっかりリーダーシップを取らなければ、プロジェクトはうまく進みません。ネタ探しと平行して、リーダーシップやプロジェクトマネジメントについても学んでください。

見出しアイコンLet’s give it a try!(やってみましょう)

~Re:BIRTHプロジェクト~のような手法を実行する前に、先の事例のようなネタをみつけて、具体的な実行計画(事業計画)を立てましょう。
そのためには、市場調査をしたり、自社のリソースの余裕度を調べたり、組織変更や人員配置を見直したりします。もし、実行計画(事業計画)を作るのが苦手な人は、今回ご紹介した「街路灯」や「自動ドア」の例を参考に練習で作ってみましょう。
このように、新しいことに挑戦するときはワクワクしませんか。計画とは綿密なものを考えれば考えるほど成功確率が上がります。

仲間を引き込もう
具体的かつ実現可能な実行計画を立てるとともに、もうひとつ大事なことは「仲間を引き込む」ということです。
現在街路灯の製造をしている中小企業にはおそらく、社内にAIの専門家はいないと思いますから、協力者を仲間に引き込む必要があります。
しかしここで、新たに人を採用するなどと考えていたら、売れるチャンスを逃してしまうかもしれません。従来の手法にこだわらず、外部人材の活用や産学官連携など、柔軟に仲間を集めてください。

見出しアイコン中小企業が着実に結果を出すには

みなさん、「Mr.Steve Jobsのようになりたい!」と思いませんか?
わたしもチャンスがあればなりたいです。しかし、規模が小さく、リソースが限られている企業にとって、ビジネスで着実に結果を出すには、「~Re:BIRTHプロジェクト~」のような手法を取ることも現実的であると考えます。

少し古い中小企業白書からの引用で恐縮ですが、イノベーションについて書かれたものを紹介します。

中小企業によるイノベーションの特徴(平成21年 中小企業白書)
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/h21/h21/html/k2120000.html

上記URLには、中小企業におけるイノベーション成功のポイントが端的に記述されています。具体的には、中小企業経営者のリーダーシップとチャレンジ精神・創意工夫・素早い意思決定です。
このスキルを一層磨くことでイノベーションの成功確率が上がると考えます。



専門家紹介


宮髙 信之さん画像

中小企業庁ミラサポ専門家派遣 登録専門家

認定経営革新等支援機関 経営支援アドバイザー

医療機器開発コーディネータ

宮髙 信之

専門分野

□ ものづくり(特に電気や基板の製造)

□ 知的資産経営/経営革新

□ ITを活用した経営力強化

自己紹介

技術者と経営コンサルタントの『二刀流』で全力支援
電機メーカーにて電子機器設計エンジニア及びマネージャーとして、コンスーマー商品から業務用システムまで様々な商品の開発・設計・試作・製造・製品評価・サービスサポート等ものづくり技術全般を一気通貫に経験、本社のみならず国内海外(U.S.A)事業所にも勤務。
長年ものづくりに携わってきたエンジニアとしての経験や技術力、及び経営に関する知識を併せ持つ『二刀流』専門家である。
●ミラサポ専門家 紹介ページ
(注)ミラサポのアカウントでログインが必要です

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